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ワイド特集 ブラックサーズデー

大惨敗“フルタチさん”に見るフジテレビ“失敗の研究”【全文公開】

「スタッフ会議で『1年の壁が危ういぞ! どうするつもりだ!』と上から怒られています」(制作関係者)
 11月から始まった古舘伊知郎(61)がMCを務めるバラエティ番組「フルタチさん」(フジテレビ系 日曜午後7時~)に早くも暗雲が立ち込めている。

収録時に“ダメ出し”することも

 同番組は、古舘が「世の中の“ひっかかる”ことをゲストとしゃべり倒す」ことをテーマにしている。

「制作側は『自由にトークしたい』と願う古舘を口説いて、鳴り物入りでスタートさせた。番組タイトルの『フルタチさん』は直前に放送されている『サザエさん』に因んでいます」(フジ関係者)

 同番組の裏には、常に視聴率20%前後を記録するお化け番組「ザ!鉄腕!DASH!!」や「世界の果てまでイッテQ!」(ともに日本テレビ系)が控えるだけに、当初はフジとしても力が入っていたという。

「バラエティ畑とワイドショーを制作する情報制作関係の構成作家がそれぞれ大勢入り、人件費もかなりかかっていました」(同前)

 その結果、初回視聴率こそ8.2%だったが、3回目にして5.8%と急落。同時間帯の視聴率で全局最低を記録した。

「今さらパクチーや江戸時代の画家・伊藤若冲がブームと言われても、いかにもネタが古い。他にも『NYで人気のレインボーベーグルの七色の秘密』を探るために現地にスタッフを派遣したが、“企業秘密だ”と言われて、わからずじまい。さすがに出演者からも『NYまで行く必要あった?』とツッコミが入りました」(テレビ誌記者)

 どうしてこんなことになってしまったのか。

「番組開始前から局内には『古舘さんなら何とかしてくれる』という空気が漂っていた。他局の番組でゲスト出演すると視聴率が良かったからです。要は誰もほとんど何も考えてなかったんです」(フジ局員)

 これでは視聴率が低迷するのも当然か。

 深刻な数字を前に、ここにきて局内では毎日のように対策会議が行われているというが――。

「会議では『何が悪いのか各々最低三つは原因をあげてくれ』と言われたこともあった。『そもそもサザエさんとかぶせる必要があったのか』、『スタッフを減らしてはどうか』など身もフタもない意見ばかり出る始末です」(前出・制作関係者)

 冒頭のように“1年もたずに打ち切り”への危機感も露わだという。

 古舘自身も11月27日の放送の冒頭で「毎回最終回のつもりでやっております」と自虐ネタで笑わせたが、いよいよ番組のテコ入れに向け動き始めたと別のフジ関係者が明かす。

「古舘さんは『1週間で起こった世の中の出来事についてきちんと報道していくべきでは? ウチの事務所のスタッフは報道ステーションで慣れている。予算内で収めるからやらせてくれないか』と打診してきてます。フジとしても、三顧の礼をもって迎えただけに、ムゲにはできない。ただ、日曜夜のフジは既に『Mr.サンデー』という報道系バラエティがあり、今さら『報ステ』のような番組にすべきか疑問はあります」

 そろそろ、報道へのこだわりをステる時では?

この記事の掲載号

2016年12月8日号
2016年12月8日号
ユニクロ潜入一年
2016年12月1日 発売 / 定価400円(税込)
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