社会・生活 週刊文春 掲載記事
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突然日本市場から姿を消した人気ブランド・ヴェルサーチ

「正式な連絡はなく、懇意の店員から『今月で閉店します』と聞かされました」(ファッション雑誌記者)

 サッチー(野村沙知代)や新庄剛志など、派手系有名人の圧倒的支持を得ていたヴェルサーチの店舗が突然消えた。

「紀尾井町の本店は五月末、御殿場のアウトレット店は六月中。百貨店のブティックも七月いっぱいで閉店してしまいました」(同前)

 真相を聞こうと、(株)ヴェルサーチ・ジャパンに問い合わせてみると、

「店舗は既に閉めています。オフィスも十月三十一日で閉鎖します」

 この撤退、昨年のリーマン・ショックが関係している。

「世界同時不況以降、ブランド名の付いた紙袋を持って歩くことすら気恥ずかしいという空気が蔓延し、きらびやかなデザインを得意とする派手系ブランドはとりわけ苦戦を強いられていました。ヴェルサーチも、こういった逆風を受けていたことは容易に想像できます」(ファッションジャーナリスト・宮田理江さん)

 追い打ちをかけたのが、激安ブランドの台頭だった。

「H&M、ユニクロなど、一万円で全身コーディネートできるファストファッション(流行をいち早く取り入れ、安く提供される洋服のこと)が人気となり、高額な洋服を買うことが“オシャレ”ではなくなった」(前出・記者)

 バブルの頃には圧倒的人気を誇ったヴェルサーチは、もはやオシャレではない?

「とんでもない! 海外では相変わらずセレブファッションブランドとして人気です」(セレブファッションコメンテーター・木村カンナさん)

 なぜ、日本を撤退?

「ドバイにヴェルサーチがデザインした高級リゾートホテルがまもなくオープンするということもあり、今後、高所得者層についてはニューヨーク、ドバイ、ミラノで、一般客については、中国やロシアで確保するという戦略です。日本市場は魅力的ではないんですね」(同前)

 では今後、サッチーや新庄たちは何を着ればいいのか?

「ゴージャスなデザインが得意な『ロベルト・カヴァリ』ですね」(前出・宮田さん)

「男性には『トム・フォード』。海外ではセレブ御用達です」(前出・木村さん)

岡崎 博之

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