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愛犬が病気に……
検査・入院にかかる医療費の相場は?

困ったワン Photo:dpa/PANA

 ペットの医療費をめぐるトラブルが問題となっている。

 例えばAさんの場合。後脚が動かなくなった愛犬を、動物病院に連れて行ったところ、

「検査・手術代と3日間の入院費として、78万円を請求されたんです。しかも前払いと言われ、やむなくクレジットカードで支払いました」

 が、愛犬は退院後、間もなく息を引き取る。その後、料金の一部を返還できないかと消費者センターに相談したが、結局、訴訟を起こすしかなく、泣き寝入りの状態だという。

 そもそもペットの医療費にはどのくらいの費用がかかるのだろうか。ペットに関するQ&Aサイト「だいじょうぶ?マイペット」に参加している獣医師に聞いた。

「当院では、たとえば愛犬に食欲がない場合、注射をして様子をみるのであれば2000~3000円ほど。血液検査までするのであれば1万~2万円程度です。最近増えているアトピーなどの皮膚病の場合、顕微鏡で皮膚を検査し抗生物質を投薬。料金は3000~4000円といったところです。また、入院費は小型犬で3000円、大型犬では5000円プラス治療費になります。ただし、動物病院の料金体系は自由診療制度なので、料金にはバラつきがあります」

 つまり、ペットの医療費に相場はないのだ。それでは、高額な医療費を請求されないように自衛するには、どうすればいいのか。新庄動物病院の今本成樹院長に聞いた。

「検査や手術前にきちんと説明を受けておくこと。精密な検査をすればするほど、当然、費用もかかりますから『ご自分の愛犬だったら、その検査はしますか?』や『この手術をやって、今まででもっとも費用がかかったのはいくらですか?』と、医師に質問をしてもいいでしょう。逆に、事前説明がないときは注意したほうがよいかもしれません」

 現状の解決策は、信頼できる病院を見つけるほかない。

「医師と会話をし、コミュニケーションをとって、かかりつけの病院をつくることです。また獣医師の友人が多い先生なら、もしものとき、その分野に強い専門医も紹介してくれるでしょう」(同前)

 すべてを医師まかせにしてしまうことは、お寿司を時価でお任せで握ってもらうのと同じ。請求書を見てからでは遅すぎる。

大平 明

この記事の掲載号

2012年7月12日 文月特大号
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2012年7月5日 発売 / 特別定価390円(税込)
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