社会・生活 週刊文春 掲載記事
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痛がるムスコを“ムキムキ”するのは若い母親の常識?

痛いのはイヤ Photo:Jiji

 愛息のムスコをお風呂でムキムキ――。そんな母親が増えているという。

「息子が1歳前後の時にはママ友の間でよく話題にのぼっていた」(都内在住の4歳の息子を持つ母親)

 幼稚園でも話題のようだ。

「母親の間で話題になっているのを耳にする機会は多い。医師のすすめや母親間の口コミで広まったのではないでしょうか。正しい対応を聞いてくる方もいますが、医師ではないので答えようがありません」(都内の幼稚園教諭)

 では、医師の見解は?

「医学的に見れば、ムイてもムカなくてもどちらでも問題はありません」(厚木市立病院泌尿器科・岩室紳也医師)

 ではなぜ、“ムキムキ”が流行しているのか。

「10年ほど前まで、幼児を対象にした不必要な包茎手術が盛んに行われていたのです。確かに幼児は真性包茎ですが、手術しなくても放っておけば成長とともに仮性包茎になる。でも、心配する親心に応えて手術する医師が多かった。そこで、無駄な手術をなくすためにと“ムキムキ”を提唱したのがきっかけです」(同前)

 しかし、現在では別の目的から、“ムキムキ”の必要を感じているという。

「本来ならば、男の子は思春期に友人と風呂に入ってバカにされ、ムケていないことを自覚し、痛みに耐えつつ自らムク……という通過儀礼を経験するもの。しかし、最近は友人同士でもこうした話題を避ける傾向にあり、ムケないまま大人になる人が増えているんです。包茎はSEXに支障が出るだけでなく、陰茎がんの原因にもなる。それを防ぐため、幼児期からムク訓練をするのも一つの手」(同前)

 とはいえ、まだ小学校にも上がらない年齢では、痛くてたまらないはず。

「一度だけやったことがありますが、子どもが痛くて泣き叫ぶのでそれっきり」(関西在住の5歳の息子を持つ母親)

 ではどうするべきか。

「痛がるのに無理にするのはもってのほか。母親が必要性を理解し、子どもに納得させながら少しずつやらなければダメです」(前出・岩室医師)

 本来ならば、自ら経験すべき通過儀礼を、幼少時に母親が行なう……。となれば、日本男児の草食化はますます進む?

鼠入 昌史 (Office Ti+)

※この記事の公開期間は、2015年04月11日までです。

この記事の掲載号

2012年4月19日号
2012年4月19日号
橋下「維新の会」総選挙候補者リスト
2012年4月12日 発売 / 定価380円(税込)
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